ファッション好きなら知っている?2022秋冬のトレンドカラーとは。

ファッション好きなら知っている?2022秋冬のトレンドカラーとは。

「トレンドカラー(流行色)」という言葉をテレビやネットなどで見聞きしたことがありますよね。実はトレンドカラーは、ある人達によって決められているのですが、一体誰が?どのように?決めているのでしょうか。

そこで今回はトレンドカラーを決めている人達が誰なのかと、2022年秋冬の注目トレンドカラーをピックアップしてご紹介したいと思います。

 

2年前から決められて、世界から各国へと伝わっていくトレンドカラー。

トレンドカラーは「バズる」という言葉のように突然発生するものではなく、実は人為的に設定されています。しかも国際会議で決定し、その後各国にアレンジされているというから驚きです。

ではまず、国際的な決定とは一体どんなものなのでしょうか。

 

国際的なトレンドカラーは「インターカラー(国際流行色委員会)」という民間の団体によって、2年前に決定されます。

17か国からなる非営利の色彩情報団体が集まり、毎年6月と12月の年に2回開催される「Intercolor Congress」という会議です。各団体がそれぞれに選んだ色を持ち寄ってトレンドカラーの選定が行われます。

 

 

また会議名であるインターカラーは、1963年にフランス、スイス、日本を主導に発足しました。6月は「SSSpring/Summer=春夏)」、12月は「FWFall/Winter=秋冬)」と2年後のトレンドカラーが決まります。ここで決まる色はファッションだけに留まらず、化粧品や工業製品などの産業にも影響します。

 

世界的な影響を与えるトレンドカラーの発足に日本が関わっているのは、美意識の高さが関係しているのかもしれませんね。

 

そしてインターカラーで決定したトレンドカラーをもとに「JAFCA(一般社団法人 日本流行色協会)」が日本のトレンドカラーを選定します。

 

JAFCAは1953年に設立されたインターカラーより歴史の古い団体です。日本の社会動向を踏まえて「JAFCAファッションカラー」としてシーズンごとにレディースとメンズ、プロダクト、メイクアップなどのカラーをそれぞれ選定しています。

この「JAFCAファッションカラー」はインターカラーで決定されたトレンドカラー発表の約半年後に会員へ向けて発信されます。

 

トレンドカラーは今年までJAFCAのサイトで、誰でもチェックすることができますが、アパレル企業などはJAFCA会員になることで1年半後のトレンドカラー情報をいち早く入手し、商品化への準備をすることができるのです。入念な計画のもと、商品を生産し、実際のシーズンにはトレンドカラーを取り入れたアイテムが店頭に並びます。

 

 

さらにインターカラーとは別で、アメリカのニュージャージー州に本社を置く「色見本」の会社であるPANTONE社も独自のトレンドカラーを発表しています。「PANTONE Color of the Year」と呼ばれ、毎年12月頃に1年後のトレンドカラーとして発表しています。

 

こちらは2000年から始まり、確かな分析力と豊富な色彩情報でファッション業界に留まらず、グラフィックデザインやインテリア業界など様々な分野の企業も注目しています。

 

2022年秋冬のトレンドカラーはベリーペリ、フューシャピンクなど新色がお目見え。

 

それではここで2022年秋冬のトレンドカラーを見てみましょう。今期注目のカラーは4色です。

 ■ベリーペリ

先ほどご紹介した「PANTONE Color of the Year」の2022年トレンドカラーとして発表された「ベリーペリ」。

聞き慣れない色名ですが、青みがかった紫色

このために初めて作られた新色で、PANTONE社の重役であるローリー・プレスマン氏は「新色を作ることは、世界的な革新と変革が起こっていることを反映しています」と説明しています。

 

春夏にも紫色のアイテムがよく見かけらましたが秋冬もパープルブームが続きます!

 

■ロイヤルブルー

ロイヤルブルーは深みが強い青色

イギリス王室のオフィシャルカラーに由来していることでも広く知れ渡っているカラーですよね。

上品な色調でメインカラーにも差し色にも活躍するカラー。シルバーやゴールドのアクセサリーのどちらにも相性がよく、日常のファッションにも取り入れやすい色です。

2年半前から予測していたとは思えませんが、先日お亡くなりになったエリザベス女王の件とも重なり、今期は注目が集まるカラーかもしれませんね。

 

■フューシャピンク

バービー人形を連想させるビビットなピンク

ダークカラーに偏りがちな秋冬ですが、眩しいネオンカラーがトレンド入りしました。

1959年イタリアから始まった老舗ファッションブランドのVALENTINO2022-23秋冬コレクションでは全48体ものピンクルックを打ち出し、ショー会場も同色で統一して話題となりました。

 

 

■ジョリー・コーラル

日本のJAFCAが選出したトレンドカラーで、柔らかいオレンジベースの優しい蛍光色カラー

オレンジは一般的にポジティブな印象抱きやすく、長く沈み停滞していた心に光が差すような鮮やかで軽い色として選定されました。

 

 

 

今期のトレンドカラーは戦争や不況など社会情勢にも負けず、前へ進んでいってほしいという願いを込めて。

 

トレンドカラーはただ流行りの色を作り出すのではなく、社会的な動向や市場の状況などをもとに選定されているのも大きな特徴です。

 

例えば世の中が経済的な不況や戦争など暗いムードに傾いていると明るめのカラーや色調・トーンが選ばれ、好景気の時は堅実に現状を維持しようという意識が働き、落ち着いたカラーが選ばれる傾向があります。

 

今回ご紹介したカラー以外にもトレンドカラーとして選定された色はありますが、今年の傾向としては“元気の出る高彩度のカラー”や“癒しや優しさを感じる柔らかいカラー”が多く選ばれているように感じました。

 

また、JAFCA2021年のカラー「ゼロホワイト」の次の色として「ジョリー・コーラル」を選びました。「ゼロから始まる」を象徴した白から、「前に進む力」を感じるオレンジにシフトし、明るい未来を想像させる選定となりました。

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか。

日頃の服選びでついつい定番カラーばかり選んでしまいがちですが、ベーシックな色に合わせてお気に入りのトレンドカラーを取り入れてみてはいかがでしょうか。

是非参考にしてお買い物をお楽しみくださいね!

 

 

 

参考サイト

tunageru

https://blog.tunageru.com/all-about-textile/what-is-trend-color/

Joint Space

https://www.joint-space.co.jp/blog/magazine0585/

Workship MAGAZINE

https://goworkship.com/magazine/2022-trendcolor/

JAFCA

https://www.jafca.org

PANTONE

https://www.pantone.com/color-of-the-year-2022

 

 

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