“持続可能な開発のための目標”と掲げられているSDGsが浸透してきていますが、その目標期限があと7年になっているのをご存じでしょうか。
SDGsの中にも人権、平等、文化など幅広いジャンルの目標が設定されていますが、その中でも大きな割合を占めているのが“環境”に関する目標です。
環境問題のためにアパレル業界ができることの一つとして和紙素材があります。OneLuckは7年前より和紙素材に着目し立ち上がったブランドですが、近年では多くのファッションブランドからも洋服が販売されるようになりました。
特にシンプルでおしゃれな大人のブランドとして人気のあるマーガレットハウエルからも2023年2月より「MHL.」というレーベルから和紙素材をしようした洋服が登場したと言います。
今回は知っているようで知らない和紙素材についてご紹介したいと思います。
■紙で出来た洋服なのに洗って大丈夫なの?
まず多くの人が疑問に思われる「紙なのに洗えるの?」問題です。
確かに紙が洋服になっているって聞いただけでは想像がつかないですよね。
和紙素材を使用しているアパレルブランドの多くが使用しているのは、マニラ麻(別名:アバカ)と呼ばれる東南アジアで栽培されている麻の一種です。
このマニラ麻に入っている植物繊維を溶かし、大きな紙状に成型します。成形された紙を1本1本麺状に裁断し、それを撚り合わせた物が糸となり、洋服へと変わっていきます。
マニラ麻の繊維はとても丈夫な繊維で、水に濡れるとその強度が増すという特徴があります。実は日本紙幣の材料にも使われているほどなんですよ。
ポケットにうっかりお札を入れて洗濯してしまったことありませんか。乾いた後、ポケットに手を入れてみて「アッ!」と驚き、お札を出してみた時、ティッシュの様にボロボロになっておらず、シワシワになっていた経験ありますよね。
もちろんシワはつきますが、ボロボロに壊れてしまうという事が無いくらいマニラ麻は水に強いのです。
ですので洋服になった製品もお洗濯しても大丈夫!さらにワンラックが販売しているタオル類は乾燥機にかけるとフワフワと気持ちよい触り心地になるのでオススメしているほど、使用している和紙素材は丈夫です。
■環境にやさしいってどういう意味?
「和紙素材は環境にやさしく…」と弊社でもよくお話させてもらいます。マーガレットハウエルさんでも「環境にやさしい」ことが注目されているポイントかと思います。
和紙素材が環境にやさしいというのには2点あります。
マニラ麻(アバカ)の成長スピードが早い
和紙の原料であるマニラ麻は成長スピードが他の植物に比べて早く、切った断面から再生するという特徴があります。だいたい2~3年で採取できる大きさへと成長します。
植物は成長過程で光合成と呼吸を行います。CO2を吸収すると同時に排出も行っているのです。ですので、生育スピードが早いというのはCO2の排出量も抑えられ環境負荷が少ないと言えるでしょう。
使用後は土に還る
各アパレルブランドさんが使用している和紙素材によって異なりますが、ワンラックが使用している和紙素材は土に埋めると3~4ヵ月で土壌分解する特性があります。
これは同じ天然繊維であるコットンでは2~3年、化学繊維の場合ではマイクロプラスチックになり非常に細かくはなりますが完全に分解するのは難しいと言われいます。
使い切った後にどのように処分できるのか、ゴミが溢れている現代社会には廃棄の方法も大きな問題です。焼却すれば大量のCO2が発生しさらなる環境問題を作り出します。
自然から生れたものを自然に還すことが出来れば循環が出来ますよね。
■和紙ってどんないい点があるの?
今度は和紙素材の特徴についてご紹介したいと思います。
静菌性がたかい
和紙は静菌性とよばれる細菌の発生や増殖をおさえる力が優れているのが大きな特徴です。
「えー、洋服に静菌性って必要なの?」
と思われるかもしれませんが、タオルを例にとってみると分かりやすいです。
タオル、皆さまも1日に何回も使用されると思います。外出時にはハンカチや小さめのタオルを持ち、手洗いの度に手を拭きますよね。
タオルの一番の仕事は水分を吸水する事なので、いい仕事をするタオルは使用後にたくさんの水分を含んでいると思います。しかし水分を含んでいる部分には目に見えない皮脂や汚れも一緒に含んでいるため、濡れている状態が続くと細菌が発生するのです。
そんな時に静菌性(最近の発生や増殖をおさえる)が高いタオルなら、細菌の発生を抑えられるので安心して1日中使うことが出来ますよね。
水をよく吸収する、乾きやすく、臭いもしにくい
和紙は静菌性以外にも吸水性、速乾性、消臭性も高いです。吸水性とは水を吸いこむ力、速乾性はすぐに乾くと言う意味ですし、消臭性は臭いを抑えられると言う意味です。和紙の繊維自体に隙間がたくさんあるので、お水もすぐに吸いこみ、すぐに乾き、臭いも吸着してくれます。水をしっかりすうのに乾きも早いのは嬉しいですよね。
■和紙素材を使用しているアパレルブランドはあるけど、ワンラックの特徴ってなに?
和紙が注目をされているというのは冒頭でもご紹介させて頂きましたが、その中でもワンラックは他社ブランドさんとどんなところが違うのでしょうか。
パタンナー技術を活かしかっこよく肌にやさしい仕上がり
ワンラックを立ち上げた代表は洋服のパタンナーとしてこれまで20年以上さまざまな洋服の製図を行ってきました。タキシードやジャンパーなど多種多様なジャンルを取り扱い、パリ・ミラノコレクションにも参加してきました。
ワンラックの洋服たちにはその技術を「これでもか!」と随所に詰め込んだアイテムになり、他社さんとは大きく異なるポイントです。
「肌にやさしい洋服を、かっこよく作る。さらには環境にもやさしく設計したい」と作り上げたアイテム。
Tシャツの首元を見てもらっても、化学繊維を使わないための工夫や(一般的にTシャツの首元には収縮をさせるため少量の化学繊維を使用している場合が多いです)、縫い目があたらないように設計された縫製を採用しています。
首裏のネームもチクチクして痒みを引き起こすことから、ネームを外し肌への負担が少ないようにしています。
またボクサーショーツもウエストのゴム部分が肌に直接当たらないように、工夫され使う人がストレスなく着られる洋服をお届けしています。
※肌や環境へのやさしさを追求したワンラックのTシャツはコチラから
※ウエスト周りのかゆみを低減させるボクサーショーツはコチラから
いかがでしたでしょうか。
注目をされている和紙素材について少しでもお伝えできましたでしょうか。
また子どもがきっかけで始めたブランドストーリーや、コロナ禍の支援として行ったマスクや消毒液の寄贈など、お伝えしたい事はたくさんありますが、少しでもOneLuckに興味を持っていただければ嬉しいです。