秋はイベントの多い季節。その中でも高校や大学などが主体となっておこなわれる「学園祭」が開かれる季節ですよね。学生のみならず、地域の方や一般の人にも開放される文化祭も多いので、楽しいイベントの一つです。
今回はそんな文化祭(学園祭)について深堀してみたいと思います。学園祭の歴史、そもそも学園祭って何をするものなのか、日本一○○な学園祭など、ご紹介したいと思います。
学園祭が開催される時期は春と秋、どちらが多い?
学園祭が開催される時期は春と秋、どちらが多いのでしょうか。インターネット上に公開されている開催日を調べてみると、9:1くらいの割合で秋開催が多いです。(弊社独自調べ)
だいたい9~11月くらいにかけて学園祭を開催している学校が多い理由としては、学園祭を通して学校や生徒の雰囲気を知ってもらうためという理由が大きく関係しているように感じます。
受験生はだいたい志望校を夏くらいに仮決めをし、実際に学園祭や学校見学を通してその学校の雰囲気をつかみ、11月下旬には志望校を本決定して目標校の受験に向けて勉学に励みます。
反対に少数にはなりますが春に学園祭を開催している学校では、入学してきたばかりで親睦を深めるためという理由で開催されているようです。運動会やスポーツ大会なども同じ理由で春に開催される学校もありますよね。
今年は3年ぶりにリアルで学園祭をおこなう学校も多く「手探り」で準備をおこなう学校が多かったようです。というのも3年制の学校が多い日本では、学園祭をリアル開催していた在学生が卒業してしまい、どのように準備をしたらよいのか、学園祭自体がどのようなものなのか分からない生徒が多かったそうです。
さらに感染予防対策が求められるので、従来の文化祭とは違った配慮や準備が必要になるなど、コロナ前とは違った現象が起きていたようです。
学園祭では日頃の成果を発表し、親睦を深める学校行事。
そもそも学園祭とは何の目的をもって始まった行事なのでしょうか。
Wikipediaによると「文化祭とは小学校・中学校・高校・大学など生徒が日頃の学習や活動の成果を総合的に発展させ、発表し合い、互いに鑑賞する文化的学校行事の一つ」
と紹介されています。
お祭りのように出店が出たり、クラス毎や部活動毎にお店やイベントを行うお祭りと思っていましたが、そもそもは生徒達の発表の場なんですね。
それを裏付ける理由として、日本で初めて開催された文化祭を知ると「なるほど~」と思います。
日本最古の文化祭は1921年、東京府立中学校(現・小石川中等教育学校)で開催された「創作展覧会」だと言います。生徒の創作意欲を掻き立てる作品制作をさせるために、展示するイベントを開催したそうなのですが、当時としては新しい取組みだったので物珍しさに多くの来場者が訪れたそうです。
戦後は日々の学習展示というよりも、クラブ活動や生徒の有志を中心とした文化祭が開催されるようになり、1960年以降からは現在のようなお祭りのようなスタイルに変化していきました。
それぞれの特徴がでる学園祭。一般的におこなわれている内容とは。
高校や大学などの学園祭ではその学校の風土や雰囲気を知ってもらうために、特徴的なイベントなども行われている学園祭ですが、一般的には以下のことを開催するのが多いです。
・空間演出:お化け屋敷やプラネタリウムなど
・展示:クラブ活動での芸術作品や研究成果の発表
・芸術発表:演劇や音楽、ダンスなど
・飲食物の販売:屋台風のお店や喫茶など
・物品の販売:自作製品の販売など
・参加型企画:クイズ大会やミスコンなど
その他にも、主に大学の学園祭でプロのお笑い芸人を呼んだステージや、アーティストを招いたコンサート、地域の方が出展するブースなどそれぞれ特色があり、学校行事というよりも一般の人も一緒に参加できるイベントへと変化してきているように感じます。
また前夜祭や後夜祭などもあり、学生生活でメインイベントといってもいい学園祭は、ぜひともリアル開催して生徒達の親睦を深めて欲しいですね。
日本一○○な学園祭。さまざまな日本一をご紹介。
学校独自の色がある学園祭ですが、「日本一○○な学園祭」と称するさまざまな学園祭があったのでご紹介したいと思います。
※日本一は集計したものではなく各学校が申告したものになります。またデーターはコロナ前の情報もありますので変更になっている可能性もあります、ご了承ください。
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日本一長い学園祭
愛知県にある公立の旭丘高校は日本一長い学園祭「鯱光祭(こうこうさい)」が開催されています。その長さは6日間にわたって催され、前夜祭・体育祭・舞台発表・分科会・討論会・文化祭・後夜祭で構成されていると言います。
ほぼ一週間の学園祭、準備にかける熱量も半端ないでしょうね。
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日本一の来場者が多い学園祭
関東にある大学で「日本一来場者数が多い」という学園祭は2つヒットしました。
1つは慶應義塾大学三田キャンパスで行われる「三田祭」。20万人の来場者数があるという情報もあり、来場者数も参加団体数も多い学園祭です。
もう1つは早稲田大学の東京新宿区にあるキャンパスで行われる「早稲田祭」。こちらも日本最大規模の学園祭といわれており「学園祭が魅力的な大学」の第1位に選ばれています。
(「ねとらぼ」より)
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日本一クオリティーが高い学園祭
東京都にある東京都立国立高校の学園祭「国高祭」は日本一クオリティーが高いと称されています。約1年間かけ生徒全員が参加する学園祭は、3年生のみがおこなう演劇と外装の美しさに定評がある学園祭です。人気の演劇チケットはweb抽選が行われるほどだとか。
いかがでしたでしょうか。
学園祭は学校の特徴や雰囲気、特色が現われ、その学校に通う生徒達がイキイキと活動している姿を見れる貴重な機会でもあります。日頃の成果を発表するだけにとどまらない、日本独自の文化として発展してきた学園祭は今後も続いていってほしい行事ですね。
一般の人でも参加できる学園祭も多いので、スケジュールをチェックしてみてくださいね。
参考URL
・Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87%E5%8C%96%E7%A5%AD
・高校生新聞